2019年11月28日 第4回定例区議会で「香害について」質問しました

 世田谷区では、区民の声、生活者ネットワークの提案で、香害・化学物質過敏症についての子ども向け啓発チラシができました。今回はその活用について質問をしました。

 柔軟剤などの人工的な香りによる香害、これは嗜好だけの問題ではありません。他の人が使う香りの成分が空気中に舞い、引き起こされる健康被害です。香料の成分もさることながら、柔軟剤、消臭剤などに含まれる香り入りのマイクロカプセルは、ポリウレタンの材料であるイソシアネ―トや毒物及び劇物取締法上の劇物に指定されるアクリルアミドなどプラスチックでできています。柔軟仕上げ剤には、付属のキャップ1杯に約1億個のマイクロカプセルが入っており、この8割以上は下水に流れますが、洗濯物を干すと衣類の乾燥と共に周囲に多量に飛散します。さらに乾燥後の衣服に付着して運ばれ、空気中に香料・抗菌成分、揮発性有機化合物、マイクロプラスチックなどが飛散します。これらを吸い込むと血管に入り、血液にのって肺胞にまで達します。これはプラスチックですから、体内で分解されるものではありません。
 化学物質の問題は、特に体の小さな子どもへの影響が心配されます。自分の体調の悪さの原因が香りかどうかわからない場合もあり、なかなか声をあげにくい香害の問題。教職員、子ども、保護者をはじめ、多くの方々に知ってもらう事が必要と考えます。チラシ活用から、周知啓発、理解を広げるよう求めました。

191106 香害こどもチラシのサムネイル